突発性前庭疾患

 

それはいきなりやってきた。

 

10/16 突発性前庭疾患発症

 

午前11時頃、いきなり立ち上がり、よだれを垂らしながらうろうろし始めたうちの犬15歳。
しばらくしたら、あれ?足の動きがおかしい。
そのうち吐いて、歩き方が斜めになってきて、歩けなくなってきた。

 

洗面所と洗濯機の間の狭い所へ入り座り込んだかと思うと
ずーっとそのまんまで、どうも思うように動けない様子。
しばらく撫でながら、どうした?どこか痛い?
うんともすんとも言わない。

 

こっちへおいで
と手招きすると、よろよろしながら歩いては座り込む。
何度も座り込みながらも、狭い所から出てきた。
いつもいるリビングへ手招きしたけれど
リビングをチラリと見ただけで、なぜか隣の仏間へ行って座り来む。

 

前足は何とか動くけれど、後ろ足がついてこない様子。
部屋のすみっこから動かなくなった。
となりに座って、体を撫でていたらまた吐いた。

 

ピンポン~とお客様が来たので玄関に出て立ち話。
その間に、畳の上を歩こうとしている音が聞こえる。
人が大好きで、ピンポンが鳴るといつも玄関に出てきて
お客さんに愛想を振りまいていたから
玄関に出てきたかったのだろう。

 

お客様が帰って振り返ると、よろよろしながらそこに立っていた。
「おしっこ行く?」
声をかけてみると、行きたい様子。
うちの犬は、家の中で飼っているけれど
おしっこがしたくなると教えに来る。
「ワン」おしっこだ!・・・と。

 

今犬がいる場所から玄関に降りるには、20cm程度の段差がある。
犬も躊躇していたが降りるしかない。
抱っこすればすむ話なのだけれど
体重は15kg越え。
そして抱っこされるのが大嫌いで、抱っこしようとすると大暴れするのです。
ギックリ腰が治ったばかりの私にとっても辛い。

 

それでも抱きかかえつつ(当然大暴れ)
犬は何度もこけながら外へ出ておしっこ。そしてうんち。
雨が降っているのに、なかなか家の中へ入ろうとしない。
歩くと、全部左へ行ってしまって倒れこんで・・・
そしてまた吐く。
もう胃液しかでない。

 

このまま外にいるわけにもいかないので、ばたばたと暴れる犬を無理やり抱きかかえ
何とか玄関に入る。
が、もうこれ以上は無理。
家の中へ上がることができないので
玄関に毛布やおしっこシートを敷いて、そこで様子を見ることにした。

 

この時すでに、頭は傾いていて左側が下向き。
恐らく、突発性前庭疾患。
老犬に多い耳の病気らしく
首の筋肉が弱ることで頭が傾いてしまうらしい。
犬の眼球を見てみると、小刻みに眼球が動いていたから
めまいもしているのかもしれない。

 

この日は、水も飲まないし、好きなチーズも食べなかった。
ずーっと伏せの体制で、頭を傾けたままだった。

 

突発性前庭疾患の場合、ピークは最初の24時間。
それ以降は、回復していくけれど、数週間と長い時間がかかり
中には後遺症が残る場合もあるんだとか。

 

 

10/17 突発性前庭疾患2日目

朝起きたら、昨日のままの体制。
伏せの体制で頭も傾いたまま。
恐らく、一睡もできなかったのだろう。
健康な時は、おしっこ以外は寝てばかりいたのに。

 

朝9時になって、かかりつけの動物病院へ往診をお願いした。
そうしたら
「往診はしていないんですよ」
ああ?
ホームページに往診します、って書いてあるけど?
以前行ったとき「ただいま往診中」っていうボードがかかっていたことがあったけど?

 

やっていないものはしょうがない。
パソコンで検索して探してはみたものの
24時間診察してくれる病院でさえ往診はやっていない。

 

ばたばたして、ふと犬を見てみたら、、、寝てる!
良かった。寝られるまでに快復したのか~ほっとした。

 

以前TVで、往診専門の獣医さんの24時間をやっていたことがある。
その時は、そういう獣医さんもいるんだな、、、位にしか感じなかったけれど
犬が病気になって初めて
往診してくれる獣医さんって本当にありがたいんだなと。

 

そして、一般的な動物病院は
病院という名を借りたビジネスなんだなと。
私の頭の中でカテゴリー分けされたのです。

 

昨日から飲まず食わずが心配で
せめて水だけでも飲んでもらわないと。
何度か水を飲ませようとしても、顔を背けてしまう。

 

午後になって、スポイトで水を飲ませることにした。
最初は嫌がったけれど、3スポイト目で反応した!
やっと飲む気になったらしく、今度はスプーンで飲ませたら
ごくごくと飲み始まって一安心。
(下を向けないので、頭の傾きに合わせてスプーンで飲ませてました)

 

今日も飲めなかったら、例え暴れても、吐いてしまっても
何が何でも病院へ連れていくつもりだったから。
だいぶ落ち着いて、回復の兆し。

 

動物の生命力ってすごい!と改めて感心した瞬間でした。

 

水を飲んだ後、しばらくして見てみたら爆睡中。
よかった。
2時間半近く寝ていた。
近くに行って見てみたら、半開きの目で死んだように眠っているので
不安になって触ってみた。
起きちゃった・・・ごめんね。
そういえば、うちの犬は、よく半開きの目で寝ていたっけ。

 

体を撫でていたら、抜け毛がもわ~
体をブラッシングしてあげたら、気持ちよさそう。
手を止めると、「もっとやってくれ~」と前足でちょんちょんする。
良かった。
少しずつ回復してきているのがわかる。

 

 

突発性前庭障害

 

 

さみしくないように、リビングのドアを開けておくようにした。
ほんのちょっとのスペースから玄関が見える。
犬もそれがわかっていて、見える位置にいるし・・・

 

10/18 突発性前庭疾患3日目

夜か朝かはわからないけれど、吐いた様子。
昨日、水を飲ませすぎちゃったかな。
もういい、っていうまで飲ませてしまったことを反省。

 

 

ポカリスエット

 

 

しかし、飲ませないわけにもいかないので
スプーンで5杯飲ませる。
少し時間をおいて、ポカリスエット50CC:水50CC
の割合で薄めたものを、スプーンで5杯飲ませる。
おいしそうに飲むな~

 

飲ませすぎないように、と辞めたら「くぅ~ん」
もっとだ!と甘えたように鳴くもんだから
ポカリスエットなら大丈夫かな、、、と残りを全部飲ませた。

 

眼球を見てみると、小刻みに揺れていた症状が治まってきている様子。

 

リビングにいると「くう~ん」と鳴き声が。
放っておいたら「ワン!!」でかい声・・・
どうした?と様子を見に行くと
視線が・・・ブラシ?
ブラッシングしてほしいの?
どうやら甘えたかったようです。
もう15歳(人間だったら80歳)のおじいちゃんなのに。
しばらくブラッシングをしていると、目がとろ~ん。
気持ちがいいんだろうな~
そして眠る。

 

 

犬の病気

 

 

天気が良く温かい日だったので、玄関を開けてみた。

 

 

犬の突発性耳の病気

 

 

よろよろと立ち上がるものの、まだ歩けるまでには回復していない。

 

 

犬突発性耳の病気

 

 

外、イコール、おしっこ。
というインプットがされているため、おしっこモードにスイッチが入ってしまったらしい。
ワンワン鳴くので行ってみるけれど、玄関のほうをチラリと見るだけで
どうしたんだろう?
わからないから、ヨシヨシと撫でてリビリングへ引き上げると
また、ワン!

 

行ってみると、あら、おしっこしてる。
そっか、おしっこするぞーーって言いたかったんだね。
そして、しちゃったもんだから、ぬれていて気持ち悪かったんだね。
何とかしてくれ!と言わんばかりによろよろと立ち上がったので
おしっこシートを交換して、ブラッシングを。
そしてまた寝る。

 

大声で鳴けるようになって良かった。
しかし、別の不安が出てきた。
それは、歩行に関する不安。
最近、足のぶんばりが弱くなってきていて
普通にお座りしているだけでも、前足がすぅ~っと開いていくことが度々。
もう2日歩いていない。
大丈夫なんだろうか。
いや、マイナス思考はやめよう。
15年間、1度も病気をしたことがないんだから大丈夫!
丈夫だけが取り柄の親孝行犬なんだから。

 

夕方、缶詰のドッグフードをすりつぶしてあげてみたら
ガツガツと食べる。
2日間食べていなかったからな~
少なめにあげたけれど全部食べた。
追加してみたら、今度は食べない。
犬ってやっぱりすごい!
今の状態の自分の食欲をちゃんとコントロールできるんだから。

 

随分回復してきたので、この日の夜、家の中へ上げることにした。
体を毛布で包みこんで、2人がかりで犬を持ち上げるが
何をされるかわからない犬は、じたばたともがく。

 

 

突発性前庭障害

 

 

リビングに布団を敷いて、ここへ寝かせてみた。
1段高くなっているこたつスペースは、家族団らんの場所で
ここでご飯を食べたりTVを観たり。
犬の昼寝スペースにもなっているんだけどね。

 

晩御飯を食べ始まったら、俺も!って感じで
この段差を上がろうとしたけれど、後ろ足がついてこなくて上がれない。
撃沈・・・
いつもご飯の時は、ワタクシの横に座って
「ねえねえちょうだいよ~」と、前足でちょんちょんするのが日課だったから
いつもの場所に来たかったのでしょう。

 

 

突発性前庭障害

 

 

ご飯が終わって、いつものようにくつろいでいると、犬が急に立ち上がった。
そして、ふらつきながらこの段差を上がってきた!べっくら~
これも習慣だったからなのでしょう。
くつろいでいる時は、この写真のところが犬の定位置。
ここで、クッションに半分くらい頭をのせて寝るのが好きなのです。
人が隣にいることで安心もするのでしょう。

 

人間も同じだけど
こうしたい!やりたい!っていう前向きの意識が強いほど
その行動力に力も弾みもつくものだから。

 

夜は、このこたつの周りでご就寝です。

 

今日わかったこと。
それは
できるだけ健康な時と変わらない環境に身を置くことで
犬も、以前と同じような習慣的な行動をとる、という事。
それが、快方へ向かわせるのだと言う事です。

 

10/19 突発性前庭疾患4日目

突発性前庭障害

 

朝起きたら、「あれ?いない」
と思ったら、こたつの向こう側から頭がにょき~
よろよろしながらも随分歩けるようになってきました。

 

朝はお水は飲んだけれど、ご飯はいらないようでした。
この日は、1日中寝てました。

 

突発性前庭障害

 

 

この日の夕方には、傾いていた頭が随分戻ってきていました。
向かって左側の耳は、後ろ向きになっていたのが、前向きになっていました。
夕方に水を飲んで、ご飯はハムを少しと卵だけ。

 

今まで下を向けなかったけど、この日からやや下を向けるようになって
お皿から自分で食べられるように。

 

1日おしっこをしていない。
おしっこやうんちは外でするようにしつけてあるから
家の中でしてもいいよ~と言ったところで、犬には理解できないわけで。
こたつスペースからの段差が障害になっていて降りられない様子なので
夜になって、夫と息子、ワタクシの3人がかりで
とりあえずリビングの板の間まで降ろしてみた。

 

そうしたら!
あらまあ!
おしっこいくよ~って言ったら、歩いてくる!
戸惑っているような感じで足どりはゆっくりだけど
歩けることに驚いているようにも見える。

 

庭へ出て、うんちとおしっこ。
その後に吐いてしまったけれど、それでも20分程度歩いていました。

 

10/20 突発性前庭疾患5日目

朝起きたら、リビングの床の上に寝ていた。
ワタクシを見るなり起き上がって、台所に立つワタクシの周りをうろうろ。
裏口をチラチラ見ているから、外へ行きたいのかな。

 

玄関の段差に躊躇はするものの、首輪をつけてリードをつけて
リードを軽く引くと、段差を降りてくるようになった。
足もしっかりしてきたから、もう大丈夫。
あとは、体力が落ちないように食べるようになるだけ。

 

 

突発性前庭障害

 

 

会社で出かける時間になり、周りに誰もいなくなったら
いつの間にかマイ座布団へ。
そっか~
いつもこの時間に掃除機をかけるから、邪魔にならないように移動したんだね。
「邪魔っ」って言われないように・・・(;^_^A
うちの犬は、体に掃除機をかけてもらうのが好き。
吸い込まれる刺激が気持ちいいのかしらね~

 

犬の病気

 

 

1日中寝てました。

 

 

ドッグフード

 

 

缶詰の鳥の頭をすりつぶして食べさせようとしたけれど
ニオイを嗅いだだけ顔を背けてしまいました。
元気な時は好んで食べたんだけどね。

 

この日は、ご飯を食べず水を少し飲んだだけ。
水を飲んだ後に吐いてしまいました。
胃液しか出ないけど、、、。
夜になって外へ出して、おしっことうんち。
10分程度散歩してご就寝。

 

10/21 突発性前庭疾患6日目

やはりドッグフードは食べず。
卵かけご飯を食べていたら、じーっと見ていたので
少し取り分けてあげたら食べた!
お水も飲んで一安心。

 

犬の病気

 

 

食べたら・・・寝てます。

 

夕方になって「お散歩行くよ~」
反応はするものの、なかなか行く気になれないらしい。
無理やりだとトラウマになるかな、、、と、根気よく
「おしっこ」「お散歩」を繰り返し
首輪をつけてたりリードをつけたり口笛を吹いたり
玄関まで行って「おいで~」と呼びかけたりすること20分。
お尻を軽く押したら行く気になったらしい。

 

割と、単語は理解しているらしく
おしっこ、散歩、お留守番、出かける
などは、どういうことなのか言えばわかるようです。

 

行くとなったら後は早い!
足取りも軽く、小走りになったのには驚き。
外へ出たら、今度は家へ入りたがらない。
多分夫の帰りを待っているのかなと。

 

犬の体内時計ってすごいな~っていつも思うんです。
毎日の習慣になっていると
散歩の時間になるとそわそわしてくるし
夫が帰ってくる時間には、玄関で待っていることもあるし。
しばらくして、夫が帰ってきたらしっぽを振りながら家の中へ。

 

ご飯は、人が食べているものを食べたがってねぇ~
少しずつだけど、食べるようになってきました。

 

晩御飯の後は、外へ出ておしっこをするのが習慣になっていたので
「おしっこ行く?」って言ったら
喜んで外へでていきました。

 

10/24 突発性前庭疾患9日目

普通に散歩ができるようになりました。
小走りになるのにはちょっとびっくりしたけど
体をぶるぶるさせると、バランスを崩して座り込んでしまう状態。

 

10/25 突発性前庭疾患10日目

食欲が戻りました。
硬いドッグフードが、食べられるまでに回復。

 

10/29 突発性前庭障害14日目

犬の日向ぼっこ

 

体をぶるぶるさせても、バランスを崩すことがなくなりました。
食欲も旺盛。散歩も快適に歩きます。
発症から約2週間で完治!
後遺症もなく、今日は日向ぼっこしてます。

 

突発性前庭障害になって学んだこと

突発性前庭疾患は、老犬に多い病気。
犬種に関わらずかかりますが、原因は不明なんだとか。
人間でも、高齢になれば病気にかかりやすくなるものですが
それと同じなのでしょう。
いきなりやってくる病気なので
びっくりして焦って、どうしたらいいのかわからない。
最初はオロオロしてしまいましたが
動物の生命力って、とにかくすごいな~と。

 

症状のピークは、最初の24時間です。
その後は、犬の生命力!
人にできることは
できるだけ犬のいつもの生活を続けられるようにすることじゃないかなと。

 

水もご飯も食べないのは
犬が自分でコントロールしているから。
しかし、あまり長い時間飲まず食わずでは体力が心配なので
スポイトで少し水を飲ませ、刺激を与えてみるのもいいかと。
脱水症状は予防できますしね。

 

生命のサイクル

ペットの具合が悪くなった時、病院で治療を受けたほうが良いのか?
と聞かれれば、大半の人が当たり前だと言い、治療を受けるでしょう。
ペットは家族だから。

 

しかし
動物界全体で見たとき、ふと疑問が湧いてきた。

 

動物界は弱肉強食の世界で、お互いに共存しながら生きている。
弱いものが可哀そうだからといって、それに人間が介入することはできない。
ライオンに襲われる弱い動物。
仲間を助けようと、一斉に仲間が反撃にでて命拾いをすることもあるけれど
そうなるとライオンはお腹を空かせたままになってしまう。
ライオンにだって子供もいるし、生きなければならない。
命拾いした動物は、人間に治療されることなく自分で傷を治していく生命力がある。
その一方で、致命的ダメージを受けていればどうなるかわからない。

 

犬は元々自然界の生き物で、それが人の手によりペット化された動物。
犬が持つ生命力に頼り、自然治癒を期待したほうがいいのか。
それともやはり、治療を受けるべきなのか。

 

年齢を重ねてからの治療は、ざっくり言ってしまえば延命措置。
治療を受けたとして、もし、高齢のため寝たきりになってしまったとしたら
それが人間のエゴだとしても、犬は喜んでいるのだろうか。
人間の気持ちを押し付けているだけではないのだろうか。

 

外国には人の寝たきり老人がゼロの国がある。
それは、無理な延命措置をしないからなのだと聞く。

 

人の考え方はそれぞれ。
3人いれば3人の答えがあるだろうし、5人いれば5人の答えがあるかと思う。

 

獣医大学を出た息子と意見を交わしてみたが答えはでなかった。
私だって、自分が正しいとは思っていない。
わからないから、答えがでないから。
きっと永遠に、誰にも答えは出せないのだろう。
結局、答えはないに等しいのだと思う。